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肝臓の働き・肝臓の病気

肝臓はどのような働きをしているのか?肝臓にはどのような病気がおこるのか?など肝臓について詳しく解説します。

   

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お酒とアルコールと肝機能障害

お酒は「百薬の長」ともいわれますが、やはり、お酒の飲み過ぎは体によくありません。
お酒に含まれるアルコールは人体にとっては異物であるため、体内に入ってきたアルコールを分解処理して無毒化する働きを担っている肝臓は、多量の飲酒にアルコールの処理が追いつかなくなり悲鳴をあげているのです。

肝臓のどのようにしてアルコールを無毒化しているの?

アルコールは胃や小腸から吸収され、門脈という静脈を通って肝臓に送られて来ます。
肝臓はアルコールをアルコール脱水素酵素で酸化して、まずアセトアルデヒドという物質に分解します。
次にアセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素で無毒な酢酸に分解され、最終的に酢酸が二酸化炭素と水に分解されて体外に排泄されます。

肝臓によるアルコールの解毒

この肝臓によるアルコールの解毒の課程で発生するアセトアルデヒドが人体にとって有害な物質で、悪酔いや二日酔いの原因はこの物質によるものなのです。
お酒が強い人というのは、肝臓にアルコールを分解する酵素をたくさんもっている人であって、一般的に日本人より欧米人の方がお酒に強いのは遺伝的にアルコールを分解する酵素を多くもっているからだといわれています。
また、お酒が弱い人でも継続的にお酒を飲んでいるとだんだん強くなっていくのは、肝臓でアルコールを分解する酵素の働きが活性化されるためです。

肝臓がアルコールの解毒に追われ薬の効き目に影響が

ほどほどのお酒の飲酒量であれば、アルコール脱水素酵素による解毒で十分事足りるのですが、アルコール脱水素酵素によるアルコールの解毒では追いつかなくなると、肝臓では別の経路による解毒が行われます。
その経路はチトクロームP450と呼ばれる酵素による解毒です。
P450は医薬品や食品添加物など様々な人工物質を解毒する非常に優れた酵素です。
飲酒量が多くてアルコールの解毒にp450が利用されると、薬を服用したときに本来p450によって解毒されるべき薬が解毒されずに血液中に放出されるため、薬が効きすぎたり、副作用を起こしたりする危険があるのです。
また、逆にアルコールの摂取量が多いと、それに備えて肝臓でp450の量も増えるため、薬の効き目が悪くなることもあります。

肝臓のアルコールの解毒能力はどれくらい?

肝臓が体内に入ってきたアルコールを処理できる能力には限界があります。
通常健康な成人男性における肝臓のアルコール処理能力は1時間に約7gといわれています。
日本酒一合、ビール大ビン一本、ウィスキーダブル一杯に約21gのアルコールが含まれていますので、これらを処理するのに肝臓は約3時間かかってしまいます。
この肝臓の処理能力を上回るペースでお酒を飲むと、肝臓で解毒されずに血液に乗って全身を回り、脳のたどり着くとアルコール中毒の症状が現れるのです。
脳には血液脳関門があり脳に毒物を通さない仕組みになっているのですが、アルコールはこの血液脳関門をほぼ自由に通過することができるため、飲酒後早期に脳に影響が表れるのです。

アルコール性肝障害

お酒を長年飲み過ぎていると、肝臓はアルコールの解毒を常に強いられることとなり、肝臓の機能は低下していきます。
このようなアルコールによる肝機能障害をアルコール性肝障害といいます。
肝臓細胞に脂肪がたくさん蓄積する脂肪肝から、肝臓に強い炎症を起こすアルコール性肝炎、肝細胞が線維化がするアルコール性肝線維症へと進行していき、最終的に肝硬変へと至ることもあります。
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