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肝臓の働き・肝臓の病気

肝臓はどのような働きをしているのか?肝臓にはどのような病気がおこるのか?など肝臓について詳しく解説します。

   
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肝臓は胆汁を生産する

私たちが摂取する栄養素のうち脂質は油です。
皆さんご存じのように油は水と混じらないため、脂質は水分が主成分である私たちの体内をそのままの形ではうまく消化吸収することができません。
そこで脂質が水分と混じるように乳化して、脂質の消化吸収がスムーズに行われるように手助けしているのが胆汁です。
この胆汁を作っているのが肝臓なのです。

胆汁酸の原料はコレステロール

胆汁は古くなって壊された赤血球の色素から作られたビリルビンという黄色い色素やコレステロール、コレステロールが分解されてできた胆汁酸などが主成分です。
肝臓で作られた胆汁は一旦胆嚢に蓄えられて水分が吸収されて5~10倍に濃縮され、ます。
そして、食べ物が十二指腸に入ってきた時に分泌されるホルモンの刺激で総胆管を通って膵液と合流して十二指腸に分泌されます。
胆汁自体は消化酵素を含んでいませんが、脂質を乳化して消化吸収の手助けをしています。
胆汁の流れ
胆汁の流れ
脂質の消化吸収の手助けをした後、胆汁酸は小腸から吸収されて、その90%は再び肝臓に戻ってきます。
胆汁酸はコレステロールを原料にして作られるため、肝臓の病気で胆汁の生産がうまくいかないとコレステロールの血中濃度が上がって動脈硬化の原因となったり、コレステロールがたまることで胆石ができる原因となります。
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肝臓は栄養分の代謝を行う

私たちは口から摂取した栄養分は消化酵素によって小さなサイズに分解された後、小腸から吸収されます。
しかし、小腸から吸収された栄養素はそのままの形では体内で利用することができません。
そこでそれらの栄養素を体内で利用できるような形に変えているのが肝臓なのです。
小腸から門脈という静脈を通って送られてきた栄養素を様々な化学反応で体内で利用できる形に代謝して送り出す化学工場のような役目をしています。

三大栄養素の代謝


炭水化物は消化管でブドウ糖に分解されて小腸から吸収され、肝臓に送られてきます。
肝臓に送られてきたブドウ糖は一旦グリコーゲンという大きな分子に合成して肝臓に蓄えられ、必要に応じて再びブドウ糖に分解して血液中に放出します。
また、ブドウ糖が不足した場合にはアミノ酸や脂肪からブドウ糖を作ることもできます。
これを糖新生といいます。

蛋白質は消化管で小さな分子のアミノ酸に分解され、肝臓に送られてきます。
肝臓に送られてきたアミノ酸は、血液中に水分を保つ役割をするアルブミンや免疫システムの中で抗体の役割をするグロブリンなどの蛋白質に合成されて、血液中に放出されます。

脂質は消化管で脂肪酸とグリセリンに分解されて吸収され、その一部が肝臓に送られてきます。
肝臓に送られてきた脂肪酸とグリセリンは、細胞膜やホルモンの材料となるコレステロールを合成されて血液中に放出されます。

肝臓は有害物質を解毒する

私たちの口から入ってくる物は体に必要なものばかりではなく、有害な物質もたくさん入ってきます。
食品の品質を保持するために添加されている化学薬品や農薬など人工物質も人体にとっては有害な物質です。
肝臓にはこのような有害物質を無害な物質へ解毒してくれる働きがあるのです。

肝臓のアルコール解毒


肝臓で解毒する有害な物質の代表がアルコールです。
アルコールは胃や小腸から吸収されて肝臓に送られてくると、肝細胞が作り出した酵素の働きで酸化されて、まずアセトアルデヒドという物質に分解されます。
さらにアセトアルデヒドが酸化されて酢酸になり、最終的に二酸化炭素と水に分解されて体外に排泄れます。
この解毒の課程で生じるアセトアルデヒドが毒性が強く、これが全身にまわって脳にも到達すると悪酔いや二日酔いの原因となるのです。
肝臓はアルコール10mlを解毒するのにフル稼働して約1時間かかります。
ですから、飲酒量が多いと肝臓に多大な負担がかかるのは当然のこと、飲むピッチが早い場合も肝臓の解毒が追いつかず、急性アルコール中毒を引き起こす原因となるので注意が必要です。

また、肝臓は私たちが普段服用するかぜ薬や解熱鎮痛薬などの医薬品も酵素の働きで解毒しています。
薬が効果をあらわすのは、肝臓による解毒が追いつかなかった成分が血液に乗って全身を巡るからです。
ですから、薬の服用は体の症状を治癒・改善する反面、常に肝臓に負担がかかっているということも知っておきましょう。

肝臓は栄養素を貯蓄する

私たちが食事から摂取した栄養素は生命を維持するために体で利用されるのですが、食事をしたときに全て使われるのではなく、必要なときまで一時的に貯蔵されます。
いわば燃料を貯めておく貯蔵タンクのようなものです。
栄養素を貯めておく組織としてまず思い浮かぶのは脂肪細胞であり、栄養素の貯蔵過剰が肥満の原因なのですが、肝臓にも栄養素を貯蔵する働きがあるのです。

ブドウ糖の貯蔵


肝臓が貯蔵する主な栄養素はブドウ糖です。
小腸から吸収されて門脈を通って肝臓に送られてきたブドウ糖は、糖質がいくつも連なった大きな分子のグリコーゲンに作り替えられて蓄えられます。
そして、血糖値が下がると、膵臓からインスリンが分泌されて、肝臓にあるインスリン受容体と結合すると、肝臓はグリコーゲンを分解してブドウ糖を血液中に放出し、血糖値の維持に関わっています。

通常、成人男性が肝臓に貯蔵できるグリコーゲン量は約100g、エネルギー量に換算して約300~400カロリーといわれています。
肝臓から血液中に放出されるブドウ糖量は平常時で1時間あたり約10gといわれており、肝臓にグリコーゲンが満タンに貯蔵されていても約10時間後には空っぽになってしまう計算になります。

また、肝臓はビタミン類やミネラルの貯蔵も行っており、特にビタミンAに関しては体内の約80%は肝臓に貯蔵されています。
鉄分は赤血球中に約65%存在しますが、肝臓にも約10~33%の鉄分を常に蓄えています。

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会社名:
増田製薬株式会社
住所:
奈良県橿原市川西町429

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